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2022年 7月 31日 過去問は「もったいなくはない」
こんにちは、東京大学文科1類2年の久留です。
室内の冷房と外気の温度差が体にきついですが、対策して頑張っていきましょう!
さて、今回は、もう過去問をやるべきなのに「知識がまだ定着していないから」、「まだ受講の復習が終わっていないから」という理由で過去問に入ることをためらっている人に向けて書きます。
いつになれば、知識が完璧に定着して、受講の復習も完璧に終わるのでしょうか。
ほとんどの人にとってそんな瞬間は一時もやってこないと思います。どんなに完璧に復習したところで、3日もすればほぼ確実に記憶は抜け落ち、演習を重ねなければ数学だってスピードが落ちます。じゃあ何度も何度も復習すればいいのではないか、といわれれば、その通りなのですが、では、どこを復習するのでしょうか。全範囲の復習を何周もしていたら、定着している分野の復習も含むので時間のロスが大きすぎ、入試本番までに過去問をやる時間など到底残せないと思います。
過去問を解く意義は、
①志望大学の出題傾向を知る
②志望大学の問題の中の自分の弱点を知る
③自分の知識や考え方をどう書けば点数になるのかを知る
の3つにあると私は思っています。
まず、受験生にとっての目標は、志望大学の合格点を取ることです。合格点をとれる学力があることは前提で、本番試験でその学力を志望大学の要求する形でアウトプットすることです。
過去問を解かなければ志望校がどの分野に点数をくれるのか、それに対して自分はどのくらい得点力があるのかが分かりません。過去問の答案の添削をしてもらえるのならば、知識や考え方はあっているのに書き方が悪くて点数につながらないところも、どう書けば点数になるのかが分析によって分かっていきます。
既に過去問を解く段階に来ている人は、過去問を解くことによって初めて、志望大学の求める形に自分が沿うように特化して、効率的に勉強ができるようになるのです。
そして、過去問を解いた後には分析や、過去問演習で発見した苦手分野のさらなるインプットとアウトプットが必要です。つまり、過去問を解いた後もやるべきことはたくさんあって、それには膨大な時間がかかるので、少しでも早く過去問を解き始めることが必要になります。完璧な知識の定着や復習の終了を待っている場合ではありません。
知識の定着がまだ完璧でなくても、過去問演習はもったいなくありません。過去問は1度解いたら答えが分かってしまって消費済みになるのではなく、解いたことを前提にして、ではどのように点数を上げていくかの戦略を立てるツールになるのです。
ですから、過去問を解いていい段階に入った人は、迷わず過去問の演習に入ってください。まだ、その段階に入っていない人もいち早く過去問の前段階を終わらせて過去問に入ることをおすすめします。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。