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2023年 5月 8日 リスニングの点数を伸ばすとは?
こんにちは。東京大学法学部3年の久留です。
例年の同時期とは違う天気が多いですが、体調を崩さないように気を付けてください。
さて、今回は、リスニングを例に、「試行錯誤のやり方」についてお伝えします。
みなさんは、リスニングの点数を上げるために何ができると思いますか?
リスニングを毎日やる、というのが限られた条件のもとでは正しく、ほとんどの場合は正しくない回答だと思います。
限られた条件、というのは、「これまでリスニング対策を全然やってこなかった」というものです。確かに、これまで全く訓練していなければ、少しリスニングの演習回数を増やすだけで成績は伸びるでしょう。
ですが、ある程度演習をこなせば、毎日聞くだけでは頭打ちになることがわかると思います。
それは、リスニングに必要とされる力のうち、ただ英文を聞いて問題を解くだけでは培うことのできない力が、足りていないからです。
リスニングに必要な力は主に2つで、「英文を聞く力」と「問題を解く力」です。そして、「英文を聞く力」は「音として何の単語を言ったか聞き取る力」、「1語・1文の意味を理解する力」、「意味として英文全体を把握する力」に分けられます。
また、「問題を解く力」は「時間内に設問文を読み切って理解する力」、「内容をだいたい記憶して音声が流れる間に選択する力」などに分けられます。
このようにして能力を分けてみると、リスニング一つをとっても足りていない力によってすべきことは全然違います。「音として何の単語を言ったか聞き取る力」が足りないなら単語帳で意味と音を把握し、英文の音声に慣れることが必要になり、「時間内に設問文を読み切って理解する力」が足りないのなら、速読や構文読解の訓練が必要になるというように。しかも、どの能力が自分に足りていない力なのかを見つけることすら、通常は困難です。
ここで試行錯誤が生きるのです。以下、私がやっていた試行錯誤の方法を示します。
①自分の苦手分野に必要とされる力のリストを作る(2個前の段落が例です)
②その中から自分に足りないと思えるものを選び、対策方法を考えて実践する
③苦手分野の実際の入試問題など、問題を演習して、点数が伸びているかどうか確認する
④点数が上がったなら勉強法を維持し、他の力を伸ばす方法も考えて実践する。点数が下がったなら、②で選んだ能力を伸ばすための他の方法を探せばよいのか、②で選んだ能力以外の能力が足りなかったから点数が伸びなかったのか考えて、②以降を再度やる
という手順でやれば、自分に足りない力を特定することができ、それをピンポイントでつぶすことができます。現役時代の自分であれば、①と③が特に出来ていなかったように思うので、是非やってみてほしいと思います。
ある程度演習量を積み、知識もついてきたら、ただ演習するだけでは点数は伸びません。
ピンポイントで一つずつ潰していくしかないのです。
最後まで、読んでくださってありがとうございました。