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2018年 6月 26日 ライブ授業紹介② 医系論文

石関直子先生の[医系論文]紹介

こんにちは。千葉大学医学部1年の海邉です。

今回は東進ハイスクール新宿本科の『医系論文』と小論文対策について書きたいと思います。

 

医学部受験では、必ずと言っていいほど小論文と面接の試験が課されます。多くの大学ではまず1次学力試験を突破してから面接、小論文試験に臨むことになるわけですが、順天堂大学医学部など、1次学力試験で同時に小論文を書かせる大学もあります。面接や小論文は、確かに優先順位が学力試験科目より低いかもしれません。しかし、面接や小論文を重視する大学も少なからずあるということを知っておくべきだと思います。

医系論文では、石関先生が医学部の過去問やオリジナル問題から、医学的に大切な内容の問題、特殊な形式の問題を選んでテキストを構成しています。また、小論文で出てきた医学の内容を深く考察できるように、新聞記事や本の関連部分をプリントにして配ってくれるので直前期に慌てて論文の参考書を読んだりすることなく小論文試験に臨むことができます。

加えて、後期からは面接対策を行います。1対1の面接やディスカッション形式の面接など様々な形式で練習をします。僕は最初、なかなか自分の考えを正確に伝えることができませんでしたが、面接後に先生から直接アドバイスをいただいて修正した結果、本番の試験では面接で困ることなく試験に通ることができました!

新宿本科のライブ授業は通年なので、途中から受講することはできませんが、医学部志望の方は是非石関先生の医学系論文対策授業を受けてみて下さい!

最後に、僕が医学部受験をするときにモチベーションとなった文章を紹介させていただきます。元金沢大学附属病院長の河崎一夫先生が2002年4月18日に朝日新聞の記事に寄稿なさったものです。以下、引用させていただきます。

◆医学生へ [医学を選んだ君に問う]

(記事内容)

「医師を目指す君にまず問う。高校時代にどの教科が好きだったか?物理学に魅せられたかもしれない。しかし医学が大好きだったことはあり得ない。日本国中で医学を教える高校はないからだ。

 高校時代に物理学または英語が大好きだったら、なぜ理学部物理学科や文学部英文学科に進学しなかったのか?物理学に魅せられたのなら、物理学科での授業は面白いに違いない。

 君自身が医学を好むか嫌いかを度外視して、医学を専攻した事実を受容せねばならない。結論を急ぐ。授業が面白くないと言って、授業をサボることは許されない。医学が君にとって面白いか否か全く分からないのに、別の理由(動機)で医学を選んだのは君自身の責任である。

 次に君に問う。人前で堂々と医学を選んだ理由を言えるか?万一『将来、経済的に社会的に恵まれそう』以外の本音の理由が想起できないなら、君はダンテの【神曲】を読破せねばならない。それが出来ないなら早々に転学すべきである。

 さらに問う。奉仕と犠牲の精神はあるか?医師の仕事はテレビドラマのような格好のいいものではない。重症患者のために連夜の泊まりこみ、急患のため休日の予定の突然お取り消しなど日常茶飯事だ。死にいたる病に泣く患者の心に君は添えるか?

 君に強く求める。医師の知識不足は許されない。知識不足のまま医師になると、罪のない患者を死なす。知らない病名の診断は不可能だ。知らない治療を出来るはずがない。そして自責の念がないままに『あらゆる手を尽くしましたが、残念でした』と言って恥じない。

 こんな医師になりたくないなら、『よく学び、よく遊び』は許されない。医学生は『よく学び、よく学び』しかないと覚悟せねばならない。

 医師国家試験の不合格者はどの医学校にもいる。全員が合格してもおかしくない医師国家試験に1,2割が落ちるのは、医師という職業の重い責任の認識の欠落による。君自身や君の最愛の人が重病に陥った時に、勉強不足の医師にその命を任せられるか?医師には知らざるは許されない。医師になることは、身震いするほど怖いことだ。

 最後に君に願う。医師の歓びは二つある。その1は自分の医療によって健康を回復した患者の歓びがすなわち医師の歓びである。その2は世のため人のために役立つ医学的発見の歓びである。

 今後君が懸命に心技の修養に努め、仏のごとき慈悲心と神のごとき技を兼備する立派な医師に成長したとしよう。君の神業の恩恵を受けうる患者は何人に達するか?1人の診療に10分の時間を掛けるとしよう。1日10時間、1年300日、一生50年間働くとすれば延べ90万人の患者を診られる。多いと思うかもしれない。だが日本の人口の1%未満、世界の人口の中では無視し得るほど少ない。

 インスリン発見前には糖尿病昏睡の患者を前にして医師たちは為すすべがなかった。しかしバンチングとベストがインスリンを発見して以来、インスリンは彼らが見たこともない世界中の何億人もの糖尿病患者を救い,今後も救い続ける。

 その1の歓びは医師として当然の心構えである。これのみで満足せず、その2の歓びもぜひ体験したいという強い意志を培って欲しい。心の真の平安をもたらすのは、富でも名声でも地位でもなく、人のため世のために役立つ何事かを成し遂げたと思える時なのだ」